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苗木を植樹

冬〜春に苗木を植樹します。
最初の数年は実がついても切除して葡萄樹自体の成長に集中させます。
3年目から徐々に葡萄が実り始めます。

成木は冬の間に剪定をします。前年に伸びた枝の9割以上を取り除き、芽吹きに備えます。

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芽吹き

4月頃から徐々に芽吹き始めます。 この頃から鹿や害虫による食害から守る必要があります。
木谷ワインでは殺虫剤を使用しないので毎日畑をくまなく見て周り、葡萄の芽を食べてしまうコガネムシや毛虫を手で取っていきます。

殺虫剤の散布に頼らない栽培によって、害虫と益虫のどちらもが畑で暮らすという生態系の維持が可能になります。

益虫ジョウカイボン

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結実

5月に開花し、結実します。
葡萄は開花しても花びらがないのでとてもシンプルな見た目をしています。
この頃畑は葡萄の花の良い香りに包まれます。
結実すると一房ずつ傘紙を取り付けます。植物の病気は雨によって媒介されます。化学農薬を使用すると必ずしも必要でなくなりますが、木谷ワインでは化学農薬を一切使用しませんので、葡萄が収穫まで健全に育つように手間のかかる傘かけの作業を行います。

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徐々に粒が大きくなっていきます。
傘紙にはロウが塗布してあり写真のように水を弾きます。葉の表面が青白くなっているのは100年以上の歴史があり、有機栽培で使用可能なボルドー液という農薬の石灰と銅の成分の色です。

常に葡萄の葉全体に日が当たるように枝を誘引していきます。

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7月頃になると、関西では写真のようなとび玉と呼ばれる形で着色していきます。徐々に全体が色づいてゆき8月から収穫が開始します。

この頃になると鳥害や獣害を防ぐ為にネットを設置します。

収穫は10キロ程度の葡萄が入る底の浅いカゴを使用します。深いカゴを使用すると底の方にある葡萄がワイナリーに運ぶまでに潰れてしまう為です。

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葡萄を収穫すると速やかに涼しいワイナリーに運び入れ、選果(綺麗な果実のみを選びとる)を行います。
毎年沢山の方がボランティアで来てくださり一緒に選果を行います。
これによって健全な果実のみが使用でき、自然酵母での発酵、酸化防止剤不使用という難しい製造方法が可能になっています。

この頃になると鳥害や獣害を防ぐ為にネットを設置します。

自社畑は急な坂になっていて、作業は大変ですが水捌けが良く、凝縮した果実が得られます。

この後、プレス、おりびきと言った工程を経て、葡萄の皮についた自然酵母で自ずと発酵を開始します。
優秀な選抜酵母菌が市販されていますが木谷ワインでは複雑な味わいを求めて敢えて手技が難しい自然酵母を使用します。

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仕込みが進むと徐々に醸造所はワインの香りで満たされてゆきます。
およそ1ヶ月から長いもので半年ほどかけて発酵が完了します。
さらに熟成の工程を経て瓶詰めされます。

ラベルを貼って完成です。
手で一つ一つ丁寧に貼っていきます。

木谷ワインでは畑での除草や、圧搾などは機械を使いますがほとんどの工程を手作業で行っています。

沢山の工程を経てやっとできたワインにラベルを貼る手には、飲んでいただく方に寄り添うワインでありますようにという想いがこもります。